2022-01-01から1年間の記事一覧
自分を信じてあげるべきだが、しかしそれは、自分を疑わないこととは異なる。
対外へぱっと放った矢印が戻ってきて、あったはずの鏃がなくなっている。
言葉を呼吸するからこそ、言葉に呑まれてはいけない、と強く思った。
二値ではないのだと思った。わからない、があっていい。どうでもいい、もあっていい。人を勝手に推量して、分かりやすいテンプレートにねじ込むことの、どれだけ愚かなことか。上澄みとトートロジーで説明できると思う浅ましさに吐き気がする。一体あんたに…
わけもわからずかなしくなって泣いてしまう。どうしたらいいかわからないけど、どうしてほしいとも思わない。このかなしさに向き合えるのはわたしだけだから。
自分の存在意義はどこにあるのか、いまさら、ふらふらとさまよう。そもそもそんなものはもとからないのかもしれないのに。求めるだけ無駄なのかもしれないのに、確かめずにいられないときがある。 そういうとき、「もし自分ひとりいなくなったとしても世界は…
良かれと思ってがぶつかってしまって、じゃあそんなのいらなかったと思ったけど、これを言ったらまた怒られちゃうな...
あなたの個人的な主張なのに、安易に主語を大きくして、「みんなもそうだよね」。
「いいんじゃない?」の思考放棄に助けられたくない。何も言っていないのと同じだ。むしろそれなら何も言わないでいてほしかった。
大切なのは結果ではなく過程だという。そんなわけない。 どれだけの人間が、見えない過程の部分を評価してくれるというのだろう。初対面の人間に「私の内面をみて!」と言うのと同じくらい無理な話だ。 だから「結果より過程」という至言の陰、優しそうな笑…
深夜も深夜、もう朝かと疑わしい午前四時。刹那、柿ピーを貪りたい衝動に駆られ、亀田の柿ピーの袋を一気にぶちまけた。明日、いやすでに今日の自分にランニングを強要することでこの暴挙を正当化し、片手に柿ピーをめいっぱい握りこんで、一気に頬張り噛み…
すべて分かるなんて無理なんだし、分かってよ、なんて頼んだ覚えもないの。あなたのうっすい言葉で、勝手に片付けないで?
主観を幽閉して、後ろ手に隠して、笑顔でこんにちは。
言葉にしないと伝わらないらしいから、しまっておいた気持ちをひっぱり出した。けれど、言葉にして伝えたくないことまで伝わるんじゃないかって思ったら、やっぱり言葉にしたくなくなって、またしまった。 それを幾度も繰り返したから、言葉になれない気持ち…
迂遠な抽象に自らを嵌め込むこともあれば、真っ直ぐの表現が身体を貫くこともあって、どちらも素敵だから、言葉とはまったく面白いものだ。
つまんで見れば透けているほどに薄い。思うところなんて何もなく、あるのは惰性だけ。うすっぺらいを積み上げてもやっぱりうすっぺらくて、そのくせ情けなさと申し訳なさは織り交ざり層を幾重にも形作っているのだから、皮肉だ。
すっぱり二元論とはいかなくて、「どうでもいい」すらどうでもいい。
満を持して今日へ来たのではない。ただ昨日に居られなくなっただけ、逃げてきただけだ。
灰色の空。じっとりインナー、じめつくジーパン、からまる純正イヤホン、折り畳み傘の湿ったケース、長い前髪。デバフにデバフが重なって、もう戦えません。もうダメ。
吐いた言葉は戻らないのだから、よくよく選ぶべきなのだ。一見して悪とみなされる側にも三分の理があって、それを慮ることなく、一方的に否定するのはあんまりだ。
力強くて、赤くて、真っ直ぐな矢印の一閃に、くるくる回っていた嫉みは期待へと昇華して、ふっと身体の軽くなる思いがした。
灰色の凪いだ海へ、桃色のビー玉をぽとんと落とした。
ああ苦しい、苦しいと喘ぐ自分を見れば、私の首を絞めているのは他でもない、私の両手だったのだ。
出会いが別れを生むというのなら、逆もまた然り、別れは出会いを生むのだろう。さりとて、別れはやはり、寂しくて切ないから、まだない出会いをもってして、とても慰みにならないのだ。たとえそれが、正しさの面前だったとしても。
ないものはない。つくるしかない。
駆られた無力感を繕うとするほど、無様に解れていく有様で、かえって何もしない方が良いのだろう。しかし、知ってしまった綻びをそのままにできないで、気付くとまた縫い始めている。どうか変わってくれ、と祈りながら。
嫌われたくない、を積み重ねていった結果、気付けばぐらぐらの塔の上に立っていた。
夜更けに、スポーツウェアを着込んで玄関を飛び出す。この頃、日中は暑くなってきたものの、夜はまだ冷えるらしい。家の前に歩み出て、アキレス腱だけ伸ばす。小さい頃に、これだけはちゃんとやれと誰かに言われた気がする。 セーフティライトの赤いLEDを灯…
価値あるものは簡単には手に入らない。簡単に手に入るなら価値なんてない。
広告のない広告板が、自らを広告していた。