灰色の凪いだ海へ、桃色のビー玉をぽとんと落とした。
ああ苦しい、苦しいと喘ぐ自分を見れば、私の首を絞めているのは他でもない、私の両手だったのだ。
出会いが別れを生むというのなら、逆もまた然り、別れは出会いを生むのだろう。さりとて、別れはやはり、寂しくて切ないから、まだない出会いをもってして、とても慰みにならないのだ。たとえそれが、正しさの面前だったとしても。
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