げらげら

ノンフィクションとは限りません。

2022-05-09から1日間の記事一覧

顔を覆う手

見たくないものを見ない自由が欲しいと思う一方で、私にとって見たくないものだとしても、それが私以外の誰かにとって見せたいものであることは確かで、この私とその誰かの希求を比べた上で、つねに前者を優先していいなんてことはきっとない。

金髪のボブカット

逃れられることを忘れたふりして、逃げ道への脱出口を尻目に進んでゆく。ただし、こっそりパンくずを落としながら。

witness

甘く楽しい過去を思い出せなくなって、代わりに苦い気持ちをいまも抱きしめているらしい。この目隠しを取れないのだ。

驟雨

なぜ最後に残るのは、決まっていつも悪いほうの思い出なのだろう。

自分を信じてあげるべきだが、しかしそれは、自分を疑わないこととは異なる。