2022-04-18 幽 真っ暗の部屋に、人がうずくまっていた。脚を山折りし、両の拳を合わせ、顔を伏せていた。 亡霊かと思った。それでも湛えられた静寂に、白い幽光をみるみると発していた。 確かに見たのだ。それが嬉しかった。